黒部というと、あのクロヨン(黒部ダム)を思い起こす人が多いと思いますが、黒部第四発電所というかぎり、実は第二、第三発電所があるわけです。
トロッコ列車が走る黒部軌道は、それら初期の発電所を黒部渓谷に建設することを目的に、昭和初期に開発された輸送ルートです。当初は電力会社の専用鉄道として、建設用の資材や作業員輸送に重点がおかれていましたが、秘境の探勝を希望する一般の人が絶えないため、やむを得ず生命の保証をしないことを前提に便乗の取扱をしていたとか。 その後黒部峡谷の自然を求める人々の増加と地元の強い要望から、昭和46年5月に黒部峡谷鉄道として本格的な営業がスタートしました。
さて… 黒部第三発電所の建設時期は、太平洋戦争の直前の昭和11年〜15年。軍事産業の発展のため発電所が必要とされていました。実は黒部峡谷鉄道の終点・欅平から先には、一般開放されていない黒部ダムまでの工事用輸送路「黒部ルート」が続いています。そこには黒部第三発電所へ水を供給する仙人谷ダム建設のために建設され、吉村昭の小説「高熱隧道」の舞台となったトンネルがあります。その工事は悲惨を極め、亡くなられた人は300名を超えるとも云われています。ちなみに黒部ダム建設の殉死者171名ですから、その教訓がより難度が高いとされる黒部ダム建設時に生かされたことに違いはないでしょう。
写真は平成の時代に完成した宇奈月の多目的ダム
黒部峡谷鉄道の終点、欅平駅。この上流約6キロ先に黒部ダムがあり、アルペンルートが横切っています。
ところで、このクロヨンダムで発電された電気はどこに供給されているかご存知でしょうか…
実は我家で今こうしてPCを動かしているのは、その電気です。完成当時は大阪の約半分に相当する電力供給を行ったという黒部発電所の施工主は関西電力。大阪に住んでいる人は、ぜひ一度は訪ねてみたいところですね!
クロヨンダム建設の秘話は、こちらでご覧いただけます。
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